「名前をつけるって大変な仕事だなぁ」
それは、くるん京都の名前を考えるときに、メンバー全員が感じたことでした。
元々は、プラスチックごみを減らしたり、量り売りを広めたり、環境問題のために何かできないかな、という思いから集まった私たち。
「せっかくなら、活動の軸になるようなグループ名があるといいよね」という提案には皆が賛同しました。が、いざ考え出すと中々いい案が出ず、決定は持ち越しに次ぐ持ち越し。
でもそれも、いま振り返れば、環境問題に対する自分たちの思いを確認するいいステップだったのかもしれません。
名前をつけよう。と考え出してから出てきたイメージには、実に色々なものがありました。
たとえば、「つなぐ」。
お店とお客さんをつなぐ。人と人とをつなぐ。
大切な自然をなるべく良いかたちで、今の世代から、次の世代へとつなぐ。
たとえば、「めぐる」。
資源がめぐる。想いがめぐる。
いまあるものを、一度きりで捨ててしまうのではなく、循環させながら活かしていく。
たとえば、「ここから」。
これまでを振り返ってナーバスになるのではなく、いま、ここからできることを考える。
前を向いて、ここから明るい方へ向かっていく。
それから、「プラス」。
いまあるマイナスばかりを見つめるのではなく、プラスできることを提案していく。
いまの生活に何かをプラスすることで、いい変化を作り出していく。
環境問題はシリアスに考え出すと、ともすれば暗い気持ちになりがちなもの。
でもだからこそ、私たちには、多くの人が明るくなれるような、誰もが参加したくなるようなイメージを大切にしたい、という気持ちがありました。
そんなふうに考え考え、あるとき出てきた言葉が「くるん」。
やわらかな循環を思い描かせる言葉。
親しみやすくて、ちょっとかわいらしい響きの言葉。
皆、いっぺんに気に入りました。
「くるん」が描く軽やかな輪に、私たちは、
大切な商品をやさしく包み込むイメージや、自然や資源がめぐるイメージ、
そして、人と人とをつなぐ大らかな輪のイメージを込めました。
まだまだできたてほやほや、よちよち歩きのくるん京都。
本格的な活動は正に「ここから」ですが、よりよい暮らしをより楽しく紡いでいけるよう、社会にひとつでも新しい価値をプラスできたらな、と。
そんなことを思っています。
筆者:むるま
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